今回の飛行機輪行キャンプ旅は再び北海道。夏休み企画で、網走・サロマ湖周辺をいつもよりちょっと長めの三泊四日で走ります。1日目は移動のみでライドは3日間です。この地方は北海道の湖水地方と呼んでもいいほど大小の湖があり、それらを回るようにコースを組んでみました。
前回の山口県は暑さでやられまくりましたが、今回は涼しい北海道で走行距離も1日80km程度に抑え、とにかく楽しいキャンプ旅を目指すことにします。
女満別空港からバスで網走市街へ
1日目、羽田発女満別行きの飛行機は夕方の17時45分発、19時30分着でしたが、15分ほど遅れ19時50分頃に到着しました。この日は網走市内のホテルに宿泊予定でしたので、空港からリムジンバスで網走市内に向かいます。前回の山口宇部空港からは路線バスで市内に向かいましたが、輪行袋や大きなバッグを持っての路線バス車両はかなり難儀でした。今回は床下に大きな荷物室があるのでとても楽です。このような空港から市内へ向かうバスは飛行機が遅れたらバスの出発も遅らせてくれることが多いので安心ですね。
ホテルは網走駅前の東横インで、バス停はホテルの目の前でしたから苦労なくチェックイン完了。予定ではチェックイン後網走の繁華街まで歩いて夕食にしようと思っていましたが、飛行機が遅れたため、チェックインが終わった時点ですでに9時前。開いている店が見つからなかったりしてあわただしくなるのも嫌なのでホテルの隣にあったビクトリアステーションで簡単に済ませてしまい、あとは部屋に戻って就寝。
ライド1日目スタート
ライド1日目は6時起床。ホテルでビュッフェの朝食をとって自転車を組み立て8時ちょうどに出発。さすがに北海道の自転車旅ですので、熊除けの鈴と携帯用の小さなラジオは用意しました。気温は26℃弱暑すぎず涼しすぎず快適なスタートです。
能取岬で雨に降られる
今日は能取湖、能取岬、常呂町、サロマ湖を巡っての85kmです。出発時の天気は曇りでしたが、すぐにパラパラと雨が降ってきました。11km走って能取岬に着く頃には結構な降りに。当然見通しは悪く期待していた能取岬からの絶景はイマイチでした。
その後も雨の中能取湖の東岸を南下し、「レイクサイドパークのとろ」で雨宿り兼休憩を20分程度取りました。
再出発後は卯原内サンゴ草群落地でワンストップ。(残念ながらサンゴ草は季節ではありませんでしたが、広い湿原は眺めていて気持ちがよいです。)
網走常呂自転車道
網走常呂自転車道に入り今度は能取湖西岸を北上します。能取湖は地図で見るとわかる通り、外海と幅200mくらいの水路で繋がっており、もしそこに橋や渡し船があれば対岸に行くのに延々一周しなくて済むのですが、実際にはそういったものはないようです。しかし、能取湖西岸から常呂町までは自転車道が整備されていて15kmほど自動車を気にせず快適なサイクリングが可能です。
「湖畔のチーズケーキ工房Chie」
常呂町の手前で自転車道を右にそれ、能取湖の西の半島にある最初の目的地「湖畔のチーズケーキ工房Chie」さんに向かいます。まだ雨は降っていますがココにはぜひとも立ち寄らなくてはなりません。本業は酪農で副業としてチーズケーキを作って売っているらしいお菓子屋さん。ひと月に週末だけ数日しかオープンしません。昨晩、インスタで本日はオープンすることを知り、なんとしてでもチーズケーキを食べようと決めていました。あとチーズケーキ好きな奥さんにも発送するつもりです。
到着し小さなお店に入ると(多分)Chieさんが対応してくれました。自宅に冷凍のチーズケーキを2つ発送し、自分がすぐ食べるようにバスクチーズケーキを購入。お店の外でかぶりつきました。チーズと生クリームの味が新鮮で濃厚です。奥さんに「送ったよー」とLINEして出発。
すぐに短いグラベルです。人家や牧場のすぐ近くですからそんなに熊の心配は必要なさそうですが、小雨の中、熊除け鈴をチャリンチャリンさせながら10分ほどのグラベルライド。
常呂町で買い出し、昼食
その後すぐに常呂町の市街に入っていきます。このころには雨は上がっていました。常呂町はカーリングの街として有名ですね。街の中心部に常呂町カーリングホールという大きなカーリング用の屋内競技場がありました。街自体もいろいろ揃っているので、ホームセンターとコンビニでカセットコンロガスやペーパータオル等を購入。
続いて昼食。「レストハウスところ」でホタテといくらとウニが乗った三食丼を食べましたが、値段を忘れてしまっています。2300円?2800円?美味しくないわけはないですが、具の量を考えるとやや割高な感じがしたことは覚えています。お店に入った時点ではまだ雨上がりの曇り空でしたが、昼食を終えて出てくると完全に夏の青空になっていました。
そこからまたすぐに畑の中のグラベルを10分ほど。青い空がきれいですが気温はどんどん上がって、すぐに30℃突破。
後輪パンク、修理
このグラベルを走っている時、自転車の挙動に違和感を感じました。フロントタイヤがふらつく感じで、リアタイヤの空気圧が下がっているっぽいです。グラベルを抜けたところで停車してリアタイヤをチェックすると原因がわかりました。タイヤのサイドウォールにカッターで切ったような傷が入っていて、そこからごくごく微量の空気が漏れているようです。傷の端からシーラントがぷつぷつと泡になって出ています。ホントに少しずつ漏れていてスローパンク状態です。チューブレスはタイヤのダメージがそのままパンクにつながりますね。原因の可能性はグラベル走行時に尖った石でやったか、もしくは輪行時にチェーンリングの歯でやったか、といったところでしょうか?
持っていたCYCPLUSの電動ポンプで空気を足して走り出してみるとしばらくは快適に進めますが10分ほどするとやはりリアタイヤが柔らかくなってきてフロントが不安的になってきます。
今日のキャンプ場までだましだまし行こうか考えましたが、何かのはずみでタイヤが一気に裂けてしまうと全く修理不能になってしまうため修理を決断。しかし30℃を余裕で超えるドピーカン、畑の真ん中の何も日陰がない場所での修理は厳しすぎます。調べると10分ほど先にもともと立ち寄る予定であった「サロマ湖ワッカネイチャーセンター」があるので、そこで修理することにしました。サロマ湖ワッカネイチャーセンターは自転車のレンタルもやっているので空気入れを借りることもできそうです。
サロマ湖を左に見ながらサロマ湖ワッカネイチャーセンターに到着。早速事情を話して建物の日陰でパンク修理をさせてもらいます。
チューブレスタイヤの穴をふさぐのは手持ちの道具では難しそうなので、素直に保険として常に携帯している持っているチューブを入れることにしました。単純にタイヤ外してチューブ入れてタイヤをまた嵌めるだけの簡単な作業です。チューブレスでのライドの時は予備チューブは必携ですね。
残念ながらネイチャーセンターでお借りした空気入れは米式バルブ用でしたので、持っていたバルブ変換アダプターを使ってみましたがダメでした。結局自分のCYCPLUSで空気を入れて完成。CYCPLUSは本当に軽くてコンパクト、空気が入るまでの時間、空気圧、どれをとっても合格点です。今後も必ず持って出かけます。モバイルバッテリーにつなげば20分で満充電できる点も素晴らしいです。
サロマ湖第2湖口
パンク修理で小1時間ロスしましたが、まだ時間はあるので予定していたサロマ湖第2湖口まで行ってみました。第2湖口までの道は自転車以外の車両は入ることができないためとても快適です。途中道端で鹿の小さな群れが草を食べていました。本当は第2湖口の1km程先にある「花の聖水ワッカの水」という場所まで行き、そこの湧水を飲みたかったのですが、時間のロスを取り戻すためにそこは割愛し、第2湖口の橋の上でUターンして来た道を引き返します。(帰り道でも鹿の群れはまだいました)
浜佐呂間「斎藤商店」でホタテを入手
あとはキャンプ飯の食材を仕入れてキャンプ場に向かうだけです。サロマ湖の東岸沿いを南下してゆくとサロマ湖の東南の隅にある浜佐呂間という町に入ります。そこに「斎藤商店」というホタテ貝や魚の干物が安いことで有名な魚屋があり、そこで活ホタテ貝を8枚とホタテ貝の身を殻からはがすためのヘラを買いました。ホタテ、驚愕の安さ。次にすぐ近くのヤマザキデイリーストアでビールと氷と袋の塩ラーメンを購入。今夜のキャンプ飯はホタテの網焼きとホタテ出汁の塩ラーメンです。
キムアネップ岬キャンプ場
食料買い出しから10分ほどで今夜のキャンプ地、キムアネップ岬キャンプ場に到着。先客は駐車場にオートキャンプ車中泊組が3組ほど、テントを張っているのは自転車の若い方1名と車で来ているもう一組のみ。こちらのキャンプ場はきれいな管理棟があり夕方まで管理人が常駐。さらに温水のシャワー、きれいな炊事場、炭捨て場までありなんと無料です。ゴミが捨てられれば満点なのですが、さすがにそれは無理でした。(しかし、自転車キャンプ旅にとってゴミの処分は結構重大な問題です。)
到着は4時半ぐらいでしたが、まだ西日も強かったので、しばらくはビールを飲みながら休憩。ちょっと気温が下がったところでテントを張り、シャワーを浴びました。
こちらのキャンプ場、無料だし雰囲気も最高なのですが、「蚊」はかなり多いです。今年の夏の網走地方は異例の暑さで湿度も高く、このキャンプ場に限らず水辺はどこも蚊が大量発生している模様。蚊取りマットを強力なアウトドアモードで炊いていたし、虫除けスプレーで防御していた部分はほとんど刺されることはなかったのですが、盲点だったのが北海道の蚊は大きくて強力。ビブショーツや薄手の短パンの生地の上からも平気でがんがん刺してきます。それに気づいた時にはすでに太ももの裏やお尻を結構刺されました。洋服にも虫よけスプレーか殺虫剤を振りかけておく必要がありそうです。
ホタテ尽くしのキャンプ飯
シャワーの後は、買ってきたホタテ貝をバーナーで焼いて5枚、残りの3枚は殻を剥きフライパンで炒めた後に袋塩ラーメンに入れ「ホタテ出汁塩ラーメン」にして美味しくいただきました。ごみを捨てられないので、なるべくゴミを発生させないよう品数限定でしたがホタテ8枚も食べたので満足です。(ホタテの貝殻はよく乾燥させてジップロックに入れ。次のごみの処分ができるキャンプ場までは荷物として運びます。)
時間が遅くなるとさすがに暑さはかなり和らぎ、夏のテント泊としてはなかなか快適な気温になったので、9時半ごろテントに入り就寝。テントの蚊帳の外でぶんぶん言っている大量の蚊の羽音に悩まされながらもなんとか眠ることができました。明け方は若干寒さを感じ、寝袋(モンベルのダウンハガー#5。ただしかなり古いものでダウンの量はかなり減っている)にちゃんと入りなおしファスナー締める必要がありました。
本日の走行88.3km 雨あり、パンクあり、酷暑ありの盛りだくさんな1日でした。
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