今年、2023年は合計7回飛行機輪行でキャンプ旅を行いました。怪我、体調不良、事故など無く、各回無事に帰宅できたのは何よりでした。
天候には悩まされました。7回の内実際にキャンプができたのは4回です。残り3回はキャンプ場の予約はしたものの、出発直前や現地で悪天候のため急遽ホテル泊に切替えました。スケジュールに制約がある中での雨の自転車キャンプは相当の体力、気力を必要とします。走行中に雨に降られたことは3回ほどありましたが、雨のキャンプは可能な限り避けるようにしました。濡れた装備や衣類はとても重くなり、ライドの負担になるだけでなく、ビ二ール袋に入れてバッグに詰め込み移動している間に悪臭を放ち始めるなど最悪です。
仕事を続けながら休日にキャンプ旅を行う限り雨のキャンプは避けるつもりですが、1つの旅に2週間とか時間を使い、雨が上がってからテントや装備などを乾かし、衣類の洗濯・乾燥も済ませて出発、というぐらい余裕があれば雨のキャンプも楽しいかもしれません。
やや話が逸れましたが、今年の飛行機輪行のキャンプ旅も終了したので、今年の経験をもとに飛行機に自転車や荷物を預け入れる時と空港の保安検査場で気をつけたほうが良いことをまとめてみます。
自転車や荷物の預け入れにあたっては、まずはとにかく重量コントロールが重要です。預け入れて荷物の規定は航空会社によって違いがあると思いますが、私が利用しているJAL の場合、国内線の預け入れ荷物の合計重量は20kg以内です。そして、機内持ち込みの手荷物は(身近な手荷物を除き)10kg以内となっています。
最近はキャンプの場合は預け入れ手荷物は、自転車の入った輪行袋と大型のIKEAのフラクタバッグです。持ち込み手荷物はオルトリーブのラックパックSを使っています。
輪行袋の中には、当然自転車が入っているのですが、フレームバッグ、トップチューブバッグ、ステムポーチ、ドリンクボトル、工具ボトルは自転車に装着したまま、輪行袋に収納します。(下の写真に写っているバッグやボトル)
R250のフレームバッグは軽くて防水、トップチューブ下を有効に使えるのでお気に入り。テントポールなどの長尺物やナイフ、ペグ、ペグハンマーなど安全上の理由から機内には持ち込めないものを収納しています。その状態で輪行袋の重量はおよそ13kgです。
もう一つの預け入れのバッグ、IKEAのフラクタバッグには、まずバッグ類、次に嵩張るものから収納してゆきます。リアパニアバッグ左右、フロントフォークバッグ左右、ハンドルバーバッグ、焚火台、焚火マットなどをまず収納し、シュラフやテント、チェアや衣類などを入れてみます。輪行袋とフラクタバッグの合計は20kgに収める必要があるため、フラクタバッグの重さが7kgを超えないように調整する必要があります。(20kgを超えそうな場合は、一部オルトリーブのラックパックへ)
そして、最後にオルトリーブのラックパックに残っている荷物を入れ出発準備完了。クッカー、衣類、テーブル、その他キャンプ小物などなど。
このまま、輪行袋、フラクタバッグ、ラックパックを持ち、電車で空港に向かい、手荷物カウンターで輪行袋とフラクタバックを預け入れます。
いつもこの手順でパッキングを行うため、預け入れの荷物はまず20kg以内に収まるのですが、今年1回だけ女満別空港からの帰りの便の手荷物カウンターで預け入れ荷物が23kgとなってしまい、1kg当たり440円の超過料金、合計1320円を支払うことになりました。(雨や酷暑、パンクトラブルで旅の予定がころころ変わってしまった結果の不手際でした。)
預け入れ荷物と持ち込み荷物を仕分けする際には、3つほど気を付けることがあります。一つ目は上のフレームバッグの中身で書きましたが、ナイフや尖った金属(ペグなど)などは機内に持ち込むことができないため、預け入れ荷物に入れる必要があります。
2つ目は、ガス缶や固形燃料などの燃料は預け入れも持ち込みもできないため最初から持たず、必要な場合は現地調達する必要があります。ライターは1個に限り身に着けて携帯、機内に持ち込むことができますが。しかし、ターボライターやそれと同じ構造のポケットトーチなどは持ち込めません。私はたばこは吸いませんが、キャンプの火付け用にターボ式ではないフリント式の100円ライターをポーチに入れて持って行っています。
そして最後は、多くの方がすでにご存じかと思いますが、リチウム電池を利用しているモバイルバッテリーやリチウム電池を内蔵した充電式電気・電子機器は預け入れることができません。そのため、自転車のヘッドライトやキャンプの夜に使うLEDランタン、そして複数日にまたがるキャンプライドには欠かせないやや大きめのモバイルバッテリーなどはすべて持ち込み手荷物に入れる必要があります。
無事に荷物を預け入れたら、次は保管検査場で手荷物と身体の検査を受ける必要があります。人間は金属探知機を歩いて通過するのはご存じのとおりですが、その際にビンディングシューズ(私の場合はSPDシューズ)を履いていると引っかかると思います。なぜ「引っかかります」と断定できないのかというと、私は金属探知機のゲートで止められてアレコレめんどくさいやり取りが発生するのが嫌なので、毎回金属探知機を通過する前に、あらかじめSPDシューズを脱いで荷物のX線検査のベルトコンベアに載せてしまっているためです。搭乗前の避けられる無用なやり取りはできる限り避けたいです。
次に、持ち込み荷物のX線検査での注意点は、まずは危険物が入っていないか。コレは私の場合は最初からフレームバッグに入れて預け入れしてしまっているので大丈夫、な筈なのですが、たまに想定していなかったチェックが入ります。1回、調理用のバーナーが検査で引っかかりました。バーナー自体は特に制限されている荷物ではないのですが、その時は「バーナー内部にガスが残っているかどうかバーナーを取り出して検査する必要がある」ということで、わざわざクッカーの中にしまってあったバーナーを取り出して確認されました。(ただバーナーが引っかかったのは2023年でその1回だけでした。)
また、別の旅の際には「持ち込み荷物の中に(雪上を歩くときに使う)カンジキが入っている」と指摘を受けました。カンジキの鋭い爪が危険物に該当する場合があるので確認したい、ということです。しかし、カンジキなど自転車キャンプに持ってゆくはずがありません。ちょっと考えた末に自転車のペダルをカンジキと間違えられた、ということに気付きました。私はキャンプ場などでサンダルに履き替えた後に場内の移動や近距離の買い物に出かける場合に備えて、片面SPD・片面フラットというタイプのやや大きめのペダルを使っています。
そして輪行の際にはペダルをクランクから外す派です。通常は外したペダルは預け入れ荷物に入れます。しかし、その時はなぜか機内持ち込みの荷物に入れてしまったため、X線検査でペダルのスパイク(イモネジ)がカンジキの爪に見えてしまったようでした。この時はペダル実物を取り出して見せることで無事に通過できましたが、万が一ペダルを持ち込めなくなったら目的地の空港に到着しても漕ぎ出すことができない事態になるため、内心ちょっとだけ焦りました。
いずれにしても、保管検査場では予想外のチェックが入ることがあるので、それを見越して若干時間の余裕を見ておくことが必要です。また、石垣空港など保管検査場の列の待ち時間がとても長い空港もあるのでやはり時間に余裕を見ておくことは重要です。
以上のように、荷物の預け入れと持ち込み手荷物や身体の検査にはいくつか飛行機輪行ならではの注意点とコツがあるのですが、何回か実際に経験すればすぐに慣れてしまうようなことばかりですので、まずはとにかく飛行機輪行にトライしてみることが大切かと思います。
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