Monoral GRのサドルを交換しました。
新しいサドルはSelle SMPのHellというサドルです。


今まで使っていたのはISMのPL1.0というサドルでした。

IMSというメーカーのサドルはすべて同じく変わった形をしていて、ご覧の通りサドル先端がカットされてU字状に分かれています。もともとはトライアスロンの長距離ライド用に開発されたサドルのようです。尿道が圧迫されるのを防ぐため、中央部に穴をあけたサドルは今やかなり一般的です。私がロードバイクで使っているセラサンマルコのサドルも中央部に穴の開いたサドルです。しかし、先端を2つに別れたままにしているサドルはISMのサドル(と安価なそのパチもん)しか知りません。

利用してみるとこのデザインは確かに機能していて、ISMのサドルを使っている間に尿道が痛くなったことはほぼありませんでした。ISMを購入したのは2022年の冬でしたから、すでに丸々2年は利用して大きな不満は感じていませんでした。100点満点で点数を付けるとすれば75点といった感じです。減点分は1日で80km以上走ると座骨の部分に若干痛みが出る点と、他のサドルに比べると重量が重い点(公称318g)です。
その25点の減点分をどうやって埋められるかは常に漠然とは考えていました。実在するのかどうかも定かではない「1日にどれだけ走ってもお尻が痛くならないサドル」への憧れのようなものです。
とはいえ、サドル選びが難しいのは、いろいろ調べて考えて選んだつもりでも、結局は自分で長時間乗ってみないとわからない点です。試乗用のテストサドルを置いているショップもありますが、私は頻繁に自転車ショップに行かないので、手間と時間を考えて二の足を踏んでいました。
今回のサドル変更のきっかけは、アマゾンでSelle SMP Hellが11,600円と他に比べると数千円安い値段で売られているのを見つけたことでした。そして色がグラベルにぴったりなブラウン系。危うく見つけた瞬間にポチりそうになりましたが、思いとどまって本当にこのモデルを買ってよいのか、調査を始めました。
サドル界隈では、IMSほどではないにしてもSelle SMPも異端児的な存在です。特徴的なのは、まずサドルの横方向の強い湾曲、いわゆる「山型」と言われる形状、そして、サドル前後方向に大きく波打ったような形状です。この形状のため、体重を点ではなく面で支えることができる、という設計思想のようですが、口コミなどでは「はまる人にははまるが、はまらない人には全くはまらない」と言われているようです。

私の今までのサドル遍歴を振り返って全般的に感じているのは、上面がフラットなサドルよりも山型なサドルの方が自分に合っているということで、ISMが長距離乗ると座骨に痛みが出るのは、比較的上面がフラットなことが原因ではないかと思っていました。(ロードのセラサンマルコは山型です。)その意味では、明確に山型のSelle SMPは私に合っているかもしれません。もう一つの特徴の波型は、今まで他に試したことがないので、実際に自分で試してみるしかなさそうです。

そんなわけで1時間後にはポチってました。
到着したSMP Hellは、外観は本当に期待通りでした。マットブラウンがMonoral GRのチタンの地色によく似合います。パッドもそれなりに入っていて、いかにも長距離のライドでも痛みが出なさそうな第一印象です。
早速GRにとりつけて、ポジションの調整をしながら40kmほど試走してみました。第一印象は良い感じです。実際に乗ってみると、座面は手に取った時よりは硬く感じました。形状の違和感はありません。

そこから50〜60km程度のライドを数回行いましたが、やはり好印象は変わりません。しかし、80kmのライドを行った際には最後で少し坐骨に痛みが出ました。80kmくらいで坐骨に痛みが出るのはISMと同程度なのですが、SMP Hellの方が痛みが弱く、一時的にお尻をずらして体重のかかる位置を変えてみたときに痛みが引いていく速度も速い感じがします。
いくら乗っても全く痛みを感じない夢のサドルではないようですが、少なくともISMよりは自分のお尻に合っているみたいですので、今後しばらくは乗り続けてみます。現時点での総合評価はISMの75点から9点上がって84点。5点はお尻の痛みが改善した点、3点は重量がISMから25g減った分です。それでも295gあるので、重量級のサドルではあります。 最後の1点はマットブラウンの色(笑)
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