【ホタテとウイスキーと菜の花】陸奥湾一周一泊二日(1日目)

2025年2回目の自転車キャンプは、青森を舞台に陸奥湾を一周するルートを計画しました。青森空港に到着後、海沿いの青森市街地まで下り、反時計回りに陸奥湾を巡って、平舘海峡をフェリーで渡り、再び青森市街へ戻ってくるルートです。フェリー区間を除いて、総距離はおおよそ180km。私の一泊二日のキャンプツーリングとしては長めですが、ルート自体はほぼ平坦のため、それほど厳しい行程にはならない見込みです。

今回の旅ではテーマが3つあります。

一つ目は、新しいキャンプ道具の初使用です。ムラコのペグハンマーアライテントのSLソロSea to Summitのウルトラライトピロー。それぞれ期待どおりの使い心地か試してみます。

二つ目は、ついにリアキャリアを使わずに挑戦する自転車キャンプです。当然ながら、トランクバッグやパニアバッグも使えません。結果として、フロントバーバッグ、フォークバッグ、フレームバッグ、やや大きめのサドルバッグという、いわゆるバイクパッキングスタイル。キャリアや大型のパニアバッグ、トランクバッグをなくすことで、準備や走行にどのような影響が出るか確認します。

三つ目は、ホタテとウイスキー。今回利用する予定のキャンプ場は、土産物店が運営しており、店内で生のホタテを購入してすぐ裏手のキャンプサイトで調理・実食できます。さらに、オーナーがウイスキー好きで、カウンターにて様々なウイスキーを量り売りしてくれるのも魅力です。オールドボトルやレアボトルもあるとのことで、ウイスキー好きにはたまりません。

すでに出発前から気分は爆上がりです。

当日は羽田空港を出発し、8:30に青森空港に到着。輪行を解除して自転車を組み立てます。今回の装備の変更点は、リアキャリアを完全に外しサドルバッグを装着した点と、ツールボトルをフレーム下に装着したことです。リアキャリアがないだけで、出発準備の手間がかなり省けました。

青森空港は市街地から200メートルほど登った丘陵地帯にあり、市街地までは一気に下るロングダウンヒルです。あっという間に7キロ近く移動しました。

朝食は青森市内の「青森大勝軒」で朝ラーメン。道中の飲食店は少なそうなので、ここでしっかりと食べておきます。

青森大勝軒 (小柳/ラーメン)
★★★☆☆3.24 ■予算(夜):~¥999

その後、イオンタウン内のダイソーで固形アルコール燃料を購入。今回はリアキャリアを外しているため荷物は最小限に。ガスバーナーは持っておらず、調理はポケットコンロのみで対応します。

その後は陸奥湾の海岸線に出て、ペダルを回し続けます。天候は穏やかな晴れ。自転車旅には最適なコンディションです。

浅虫温泉を通過すると、夏泊半島の付け根を横断するアップダウン区間に入り、抜けると再び海岸沿いのルートに戻ります。

朝食のラーメンから2時間で40kmくらい走り、野辺地町の「ローソン野辺地馬門道店」で休憩。ここで持ってきたモバイルバッテリーが充電されていなかったことに気づきます。この時点でスマホのバッテリー残量は25%。コレはヤバい…ローソンで乾電池式の充電器を見つけて購入。最新のスマホには出力がやや足りないようで、30分で1%ほどの充電しかできませんが、今日のところは何とか乗り切れそうです。

ローソンを出た後は、脇道に入り野辺地漁港周辺を走ります。途中「常夜燈公園」に立ち寄ると、立派な木造船が上架されているのを発見。最初は模型かと思いましたが、「みちのく丸」といい、江戸時代の北前船を復元した実際に航行可能な船でした。大河ドラマ「篤姫」で実際の航行シーンが登場したそうです。ほかにも見物客がいて写真は撮れませんでしたが、木造船を作り上げる船大工の技術の高さに感嘆しました。

復元北前型弁才船「みちのく丸」

港エリアのあとは陸奥湾東岸沿いの道を走ります。途中、何回か脇道に入ってみますが、すぐ海岸沿いを走る大湊線の線路にぶつかって行き止まりでした。

吹越駅付近からは内陸のルートへ入り、丘陵地帯を抜けて走ります。走行中、同じ幟が何本も並んでいるのに気づきます。幟に書かれていたのは「菜の花フェスティバルinよこはま」。ちょうど開催直前の金曜日だったようです。沿道にも菜の花畑が満開で広がり、会場も絶賛設営中。すでに見物客もいて、和やかな雰囲気に包まれていました。ちなみに「よこはま」というのは、当地、青森県上北郡横浜町のことで、私が住んでいる神奈川県横浜市とは関係ありません。

その会場から、本日のキャンプ地「621野営場」までは自転車で5分ほど。「トラベルプラザサンシャイン」というお土産物屋の裏手、高台の海沿いに位置し、目の前には陸奥湾の絶景が広がっています。621野営場もトラベルプラザサンシャインの経営です。

621野営場 | トラベルプラザ サン・シャイン

「トラベルプラザサンシャイン」(以下、「サンシャイン」)では活ホタテや地元の物産が手に入り、ウイスキーの量り売りも楽しめます。さらに、すぐ隣にはローソンもあり、食材や飲み物を現地で全て調達可能です。大自然でのキャンプを求める方には少し物足りないかもしれませんが、ライドと美味しいものを楽しむ私の旅にとっては、これはこれで最高な環境です。

サンシャインのレジでキャンプ場の受付を済ませ、すぐにテントを設営。今回初張りのSLソロは自立式のため設営がとても簡単で、アライテントに慣れていることも手伝って数分で完成。ムラコのペグハンマーも使いやすく満足です。

今夜の宿泊客は私だけのようです。早速、ローソンでロックアイスと炭酸水を購入し、サンシャインのカウンターでウイスキーの量り売りをいただきます。まずはジョニーウォーカーのブラックルビー。話題の新商品ですが、人気のためすぐに発売停止となってしまい買えずにいた銘柄が、ここで飲めるとは感激です。30mlをハイボールにして一杯。自転車を90km以上こぎ続けた身体に染み渡ります。

一旦テントに戻ったのですが、1分ほどで飲みきってしまい、またすぐにサンシャインのレジにウイスキーを買いに。「もうのんじゃったんですか?」と呆れられながら、今度はサントリーリザーブの特級ボトル。おそらく30年以上前のもの。ストレートで一口飲むと、甘くとろけるような味わいに感動。残りはハイボールで楽しみました。さらに、ホタテとオツマミにホワイトチョコがけの南部煎餅を購入。

またお願いしてバッテリーの充電もさせていただけることになり、本当に助かりました。地図、ナビ、フェリーやバスの時間等の検索などなど、道中スマホ無しはさすがにきついです。

次は、岩井トラディションのシェリーカスク熟成をハイボールで。オールドボトルではありませんが、年に1度しか出荷されずなかなか手に入らないレア物。シェリー樽の香りと甘さが抜群でした。

サンシャインは17時で閉店するため、最後の一杯としてイチローズモルトのホワイトを選び、夕食用のお弁当もローソンで調達。テントに戻り、ポケットコンロとダイソーで買った固形アルコール燃料でホタテを焼きます。このお手軽コンロがホタテを焼くには実に使い勝手が良くて、5枚焼いて、2枚は刺身。合計7枚すべて美味しくいただけました。

食事が終わる頃にはすっかり暗くなり、陸奥湾の夜景が旅情を盛り上げてくれます。さすがに5月の下北は少し寒く、薄手のダウンがジャケット必要でした。

ハイボールを4杯飲み、良い酔い心地のまま21時前には就寝。Sea to Summitのウルトラライトピローはやや小さいと感じるものの、すぐに眠りに入ることができました。モバイルバッテリーが充電されてなくて焦った以外は申し分のない1日でした。

本日の走行距離 93.7km

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