2024年最初の自転車キャンプは、自走で房総半島の館山に行ってきました。
「館山サザンビレッジキャンプ場」、東京から車で2時間圏内、施設も整っているのに何故かこの時期空いていて、しかも利用料がお手頃。結果から言ってしまえばとても良いキャンプ場でした。確かに周りには住宅もあり大自然の中というわけではないので、その手が好きな人には人気がないのかもしれません。しかし、スタッフの人たちはとても親切ですし、温水が出るシャワーもサイト料金に含まれているし、かなり居心地、使い心地が良かったです。結構風が強かったのですが、受付のスタッフの方が丁寧に風裏になるサイトを探してくれました。スーパーまで基本平坦な道で7kmと比較的近いのも自転車キャンプにとっては助かります。(コンビニはもっと近いです。)海岸まで徒歩数分なので夏はすごく人気なんでしょうね。
当日は横浜の自宅から東京湾フェリーの久里浜港まで25kmを自走で走ります。自宅出発7時30分。フェリーはキャンプ装備満載の自転車でもそのまま載せられるため、輪行のためのパッキングが必要無く気楽です。久里浜までの道すがら、京急田浦駅近くの「麺処船食」で朝食に天玉そば。こちらは創業昭和8年、朝6時15分から営業している蕎麦屋で、三浦半島のライドの際の朝食としてもおすすめです。駅近ですが、徒歩で3分ほどあるので駅蕎麦ではありません。立ち蕎麦でもなくちゃんと椅子に座っていただけます。冬の寒い朝に暖かい蕎麦は最高ですね。
9時前に久里浜港に到着し自転車の往復きっぷを2700円で購入。今回の船は黒船にお色直しをされた「しらはま丸」です。
9:25出航。風が結構あるので思ったより船は揺れましたが、いつも通り40分で金谷港に着岸。
いつも通りちょこちょこっと脇道に入りながら東京湾岸を南下して館山市街を目指します。それにしても風が強いです。天気予報を見るとまあ大体1日中6m以上の西風、時間によっては10mを越えることもありそうです。幸い西風なので正面から風を受けることにはならなさそうですが、キャンプ場に着いてからのテント設営や焚き火への影響が気になります。しかし、気温は晴れた場所では17度近くあり、寒さはまるで感じませんでした。
途中、お腹が空いてきた頃に道の左側に「としまや」発見。千葉では結構見かける大型の弁当屋で、チャーシューが名物。私はココのイカフライが大好きです。朝食から3時間ほど経過し、良い感じにお腹も空いてきたので、チャーシューとイカフライ、さらに唐揚げが入った「プレミアム弁当」を買い、駐車場の風が当たらない場所で行儀悪く立ったまま食べてしまいました。
金谷港から30kmほどで館山市街に到着。館山湾沿いの北条海岸からアプローチしたのですが、イオンタウン館山を過ぎたあたりからものすごい風です。おそらく風速10mを超えてます。前に進むのもやっとなのでセブンイレブンの駐車場に避難し、キャンプ場に電話をかけて様子を聞いてみました。そこからキャンプ場までは8㎞ほどだったのですが、もしキャンプ場も同じような強風だと頑張って到着してもテントを張ることは厳しそうな状況です。
館山市街を過ぎるとキャンプ場までの区間には夕食の材料を調達できるスーパーマーケットはもう無いため、この時点でキャンプするかしないかを決定しなくてはなりません。もしキャンプ中止なら買い出しも中止、すぐさま金谷港まで引き返して夕方のフェリーを捕まえて帰宅することにします。
キャンプ場の受付の方の話では、キャンプ場の方はあまり風も無く、すでに何組かの先客がテントを張っているということです。せっかくの久しぶりのキャンプでもあるため、その言葉を信じて覚悟を決めて行ってみることにしました。まずは地元のスーパー「おどや館山海岸店」で夕食の買い出し。今回は主食は自宅からスパゲティを持ってきていたので、ニンニクとイワシのガーリンクオイル漬け、小柱の刺身を買って、シーフード系のスパゲティを作ることにしました。バーボンもスキットルに入れて持ってきているので炭酸水と氷を買ってハイボールを作る予定です。つまみはベーコンとレーズン。そして、明日の朝食にバナナとチーズを買い込みます。今回見つけた小分けのニンニク(3片)は一人キャンプでも無駄が出なくてよいです。
スーパーを出て館山湾に沿って進みますが、館山港を過ぎて房総フラワーラインに入ったあたりから確かに身体に当たる風が弱くなり始めました。体感的には5~6m/hの風です。これなら何とかテントも張れるかもしれません。午後1時過ぎにキャンプ場「館山サザンビレッジ」に到着。
私が予約していたフリーサイトの横を通って受付のある建物に向かいます。確かに何組かすでにテントが張られていましたが、ちょうど私がサイトエリアの横を通過するときに、貼ってあったタープが風で豪快に飛ばされていました・・・やっぱり無理かもしれないです。
受付で再度確認してみます。
「やっぱり無理じゃないですか?」
「うーん、タープは難しいかもしれないですね」
「焚火はできますか?」
「今日はお客さんが少ないので焚火は問題ないと思います」
なんてやり取りをしました。さらに、受付の方はなるべく風の影響が少なそうなサイトをいくつか選んでくれて「良かったら見てきてください」と地図まで用意してくれるなど物凄く親切です。確かにお勧めのサイトは建物などで風がさえぎられていて、私の登山用のテントであれば何とかなりそうな感じでしたので、そのうち一つを選んでチェックインしました。
早速設営に移りますが、特に風で苦労することもなく完了。
ハイボールを作って一人で乾杯。キャンプの時はわかりやすい美味しさのバーボンのハイボールがいいですね。さらに昼食に用意していたカップラーメンを食べました。
遅い昼食後は汗を流すためにシャワーを浴びることにしました。館山サザンビレッジの素晴らしい点の一つは暖かいお湯が出るシャワーの使用がサイトの利用料に含まれていること。さっぱりした後は自分のサイトに戻って再びハイボールを飲みながら夕食の準備までタブレット見たり、焚火の準備などしてゆっくりと過ごしました。(ナイフでバトニングしましたが、その後よく見たら受付のある建物の前にクサビとハンマーが用意されていたので、そちらでやった方が楽でしたね。)
星が見えるくらいに陽が落ちてから焚火開始。風があるので薪に火を均等に回すのが難しいですが、固形燃料の助けを借りて何とか形になりました。夕食は予定通り、イワシのオリーブオイル漬けをベースに小柱の刺身を加えたパスタで想定通りに美味でした。
その後は焚火のお守りをしながらハイボールタイム。ここでアクシデント発生。座っている場所から見て、焚火の向こうに置いてあった耐熱グローブを取ろうと立ち上がった瞬間、ヘリノックスのチェアが風で飛ばされて焚火台の上に!すぐに立て直しましたが、座面のナイロン生地が無残な姿になってしまいました。ヘリノックスチェアは軽すぎてちょっとの風でもすぐに飛ばされてしまうのは経験で知っていましたが、焚火やっている時にはさらに注意しなくてはならないのをその瞬間忘れてしまいました。なんとか椅子としては機能するくらいのダメージで、その日はそのまま焚火を続けることができたのは不幸中の幸いでしたが修理が必要です。正規品のヘリノックスチェアはモンベル経由で修理やパーツの入手が可能です。(現場ではバタバタで写真を撮る余裕などなかったため、下の写真は帰宅してから撮ったものです。)
9時くらいまで焚火を続け、その後消火を確認してからテントに入って就寝しました。深夜に風が13mくらいになる予報でしたが、目を覚ますこともなくぐっすりと眠ることができました。
翌朝6時前起床。まだ日が昇っておりませんでしたが、日の出前のきれいな空を楽しみながらまずはコーヒーを淹れます。
風はかなり収まっていました。2時間くらいかけて朝食&撤収。快晴で適当に風があるので、グランドシートやテント底面も素早く乾きました。
8時半前に出発。キャンプ場から海に向かって緩やかな坂を下るときに目に入る館山湾の青色がまぶしいくらいです。
天気予報によると、午前10時~12時にかけて北風がちょっと強く吹くようですので、その頃に早めの昼食を摂ることにし、そこまではほとんど休まずに頑張ってこぎます。
10時ごろに予報通り正面からの北風が強まってきましたが、昨日と比べれば楽なものです。どこか食事ができるところがないか探しながら走っていましたが、ちょうど保田漁港の漁協がやっている食堂「ばんや」が朝からやっていることが分かりました。このお店は私は今まで使ったことがなかったのですが、コロナ前から超人気店で一時は予約しないと入れないほどだったと記憶しています。しかし、この日は先に数組待っている人たちがいただけで、10分も待たずに着席することができました。
「カジメとあじたたきぶっかけ丼」と「イカと小エビのかき揚げ」。なるほど、とても美味しいし値段も良心的で、人気があるのもわかります。
食事をした後、建物から出ると、到着したころよりはマシですが、まだちょっと風が強いです。自転車で港内を少しぶらぶらして時間が潰し、風が弱まるのを待ちました。
その後、金谷港に向かい金谷港発12時25分のフェリーで久里浜に向かいます。帰りの船を行きと同じく黒船のしらはま丸でした。久里浜港から自宅までノンストップで25㎞走って帰宅。久しぶりのキャンプ旅を満喫しました。
2日間での走行距離 127.4km
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