キャンプや自転車に乗るときに温度計持っていると、その時の気温と装備の適合性の検証が行えるので便利です。
たとえば、「朝ライドで家を出るときの気温が5度の時はこれくらい着ていないと寒い」とか、「明け方3度まで下がるときのテント泊でもこのマットとこの寝袋を使えば大丈夫」とか、実際の温度と経験を結び付けて記憶しておくと、次の機会に最適な服装・装備を選びやすくなりますね。その結果、寒くて眠れずに後悔することや、余分な装備を持って行ってしまって重量に辟易したりすることを減らすことができます。
そんなわけで、私はライドの時に温度計をハンドルに付けて走ることにしています。最初に買ったのはオーム電機のポータブルデジタル温湿度計 TEM-800K。
アマゾンで1300円くらいでした。非常に小さくて29gと軽量。ベルクロテープで結構しっかりとハンドルバーに装着することができ、走行中に邪魔になることもありません。防水ではないので、雨が降ってきたら外してバッグにしまう必要がありますが、デジタルなので振動には強そうです。
しかし、使っている内に、この温度計が表示している気温は本当に正しいのか不安になってきました。その理由は天気予報サイト等で表示されている現在気温に対して、温度計の表示がちょっと高めということが続いたためです。残念ながら自宅にも他に信頼できる温度計がなかったため、果たして温度計に狂いがあるのか、それとも天気予報の気温の方が当たっていないのか、正しく調べることができません。
なんとなくもやもやするので、もう一つ別の温度計を購入して比較してみることにしました。2つ目はこちら、エンペックス 温度計 サーモマックス50 FG-5152。
こちらはYouTubeとかで見ると登山やキャンプで利用している人もいるようでそれなりに実績ありそうです。(こちらも防水ではありません。)しかし、自転車に付けて利用するとなると気になるのは、機械式の針で温度を表示するため振動にどこまで耐えられるか?こちらはアマゾンで800円ちょっととてもお買い得です。電池も必要ないのはいいですね。こちら本体の重量は25gと実はデジタル式のTEM-800Kより軽量です。手で持ってみてもケースの中になにも入っていないようなスカスカ感。
FG-5152の到着後、早速比較計測を行ってみます。やり方はハンドルバーにTEM-800KとFG-5152両方を並べて装着し、計測環境の差がなるべく出ないようにします。この状態でライドに出かけ、その間何回か両方の表示気温をチェックし、どのくらいの差があるのかをチェックします。予想では、TEM-800Kの方が常に3度くらい高く表示しているのではないかと思うのですが、早速結果を見てみましょう。
結論
以外にも2つの温度計の間で計測結果の差はほとんど見られませんでした。まさに誤差の範囲?しかし、実際の気温に対する反応はFG-5152 の方が若干早いかなと感じました。私は専門的な知識がないので怪しい分析になりますが、デジタル温度計(TEM-800K)とバイメタル式温度計(FG-5152)では、そもそも気温を測定するためのセンサーの仕組みが違うので、このような違いが出てくるのかと思います。(それぞれのタイプの温度計の仕組みは下のサイトにわかりやすく説明されています。)
また、それぞれの温度計の性能表示を見ると、意外な差があることに気付きました。
まずはデジタル式のTEM-800K
■ 温度差表示範囲:-9.9~50℃
■ 温度差測定精度:10~40℃±2℃ 左記以外で±5℃
■ 湿度差表示範囲:20~99%
次にバイメタル式のFG-5152
■ 測定範囲:ー50度~+50℃
■ 精度:±1℃(-20℃~+40℃)±2℃(左記範囲外)
つまり、バイメタル式のFG-5212の方が圧倒的に低気温に強く、かつ全体的に精度が高い、ということになります。
今回計測を行ったのは2月の頭で、上の写真を見ての通り、一部計測された基本は10度以下。10度以下になるとTEM-800Kの測定精度は±5℃になってしまう可能性もあることを考えると、TEM-800Kには厳しい条件であったようですから、その割には善戦したというべきでしょうか?
今後はFG-5212をしばらく使用し続けて耐久性を確認してゆこうと思います。
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