宮崎県2日目は、JR日豊線日向市駅から列車に乗っての移動で始まりました。2日目のコースは前日の夜立ち寄ったバーのマスターから聞いた話を参考にして速攻で決めたものです。

まずは日向市駅から列車で日南駅まで100kmほど南下します。宮崎までは昨日自転車で北上してきた道に沿って進みます。乗ったのは日向市駅9:30発の特急にちりん1号宮崎空港駅。
朝食は日向市駅でパンを買って、にちりん1号の中で済ませました。

にりりん1号で45分乗車し宮崎駅で下車、12分の待ち合わせの後に10時29分発の日南線の普通列車に乗り換えて日南駅に11時50分に到着します。


日南駅に到着後、駅前で自転車を組み立てて出発。

まずは駅から数百メートルのところにあるとんかつ屋で5~6分並び、とんかつとチキン南蛮のセット定食をいただきました。地元らしいお客さんも多く、期待通りにとても美味しかったです。


食事を済ませ、本格的に出発。海岸沿いの国道220号を北上していきます。日南海岸の景色はまさに「南国宮崎」

今日も曇り空ですが、昨日と比べると若干明るく、雨の心配はなさそうです。例によって、より海岸に近い脇道を見つけては入ってみるのですが、がけ崩れなどで通行止めになっているところがあります。山沿いの海岸線ですから、長いヒルクライムはないもののそれなりにアップダウンがあります。

キャンプ道具を積んでいないこともありますが、Monoral GRはこれまで乗ってきたNesto Gavelに比べて軽量で、またとてもよく進むバイクであることを実感することができました。今回から使い始めているハンドルステムポーチも期待通りに機能してくれています。

30㎞ほど北上した内海という小さな町から、防波堤のすぐ内側を走る地図にも載っていないような道を見つけたので入りました。入り口は段差になっているし、幅も自転車がすれ違える程度しかなく、自動車は通れません。右側の1mくらいの高さの防波堤向こうはすぐ海で、前日ほどではないもののまだちょっと荒れています。波をかぶるのではないかとちょっと怖い感じがするほどでした。
その防波堤際の道は4kmほど続き、その間に「鬼の洗濯板」と呼ばれる、ごつごつとした岩が海面から洗濯板のように覗いている名勝があります。通常は車でやや崖の上にある「ひむか神話街道」という道やその道沿いにある「道の駅フェニックス」から眺めることになるのですが、私は防波堤の際を走っていたので、まさに特等席でした。ソロの自転車旅の醍醐味です。
また、「鬼の洗濯板」の先では、やや沖合に海面に突き刺さった2本の柱が目に入ってきました。初めて見ると全く意味不明な光景で、先日の 海岸の様に神話由来かと思いましたが、調べてみると何年か前に浚渫船が座礁した残骸がそのまま放置されているものとのこと。しかし、誰でも考えることは同じようで「宮崎のロンギヌスの槍」と言えばコレのことのようです。(笑)

最終的にその防波堤の道は「青島サンクマール」というホテルの前で通常の道に接続していました。その先の公園で休憩。

さらに進むと青島神社のある島が見えてきました。島へは歩行者が通れる橋がかかっていますが、自転車を押して渡ってよいかどうか判断できなかったし、橋の上を歩いている人にも結構な波しぶきがかかっていたので島への上陸は断念しました。この青島周辺は観光地として整備されており今まで走ってきたエリアと比べるととても多くの人がいました。橋のたもとの砂浜の波打ち際に自転車を下ろして動画撮影。
青島から北の海岸はサーフィンのポイントのようで多くのサーファーがサーフィンを楽しんでいます。自宅近くの湘南エリアの海岸にも多くのサーファーがいますが、宮崎はサーフポイントの規模が大きく、サーファーの数も一桁違うような感じです。また、大人だけではなくキッズのサーファーたちもおり、サーフィンが全世代で楽しむスポーツとして根付いている様子がうかがえました。
宮崎空港手前からは海岸線を離れ、国道220号宮崎南バイパス脇の側道を走っていきます。空港の脇を抜けたところでコイン洗車場で自転車を洗車しました。防波堤の道を始め、海水に濡れた場所を何か所も走ってきたため、車体に付いてしまった塩分を落としておきたかったのです。今回乗っている自転車はチタンのフレームですし、パーツも多くはアルミ製ですが、チェーンやスプロケットなどスチールのパーツも一部あり、塩分を放置するとすぐに赤錆が出てしまいます。こういう時、オルトリーブの完全防水バッグは車体に装着したまま洗車できてしまうのでとても楽です。

大淀川にかかる大淀大橋を超えて宮崎市の中心街に入っていきます。午後5時30分、予約していたホテルルートイン宮崎橘通に明るいうちに到着しました。今回も自転車は前後輪を外して部屋に持ち込むことができました。
夕食はホテル近くの居酒屋「もも鐵 えん」で、地鶏の炭焼き、イワシの刺身、カツオのたたき、アジの冷や汁など、宮崎の美味しいものをたっぷり楽しみました。キャンプで自分で作った食事は当然最高なのですが、ホテル泊の時はいつも地元の居酒屋。日本はどこに行っても美味しいものがたくさんあります。




2日目の走行距離 66.1km 獲得標高326m
翌朝はホテルでバイキングの朝食をたっぷり食べた後に、ホテル前で自転車を組み立てて宮崎空港に向かいます。いままでの2日間とは違って快晴。

空港までは8㎞程度ですので30分ほどで到着。コインロッカーに預けていた荷物を取り出していつものように輪行準備。

チェックイン・荷物の預け入れの後、これも宮崎名産のマンゴージュースを飲んでから搭乗。

離陸した直後の飛行機の窓からは前日に北上してきた日南海岸が、その後機体が180度旋回すると初日に北上した宮崎から日向方面の海岸がよく見えました。


悪天候の後で岸に近い海水は濁っていますが、こんな素晴らしい天気の中を走れたらとても気持ちが良かったでしょう。しかし、悪天候の中のライドは特別に記憶に残るものですから、結局どの旅も終わってみれば最高の思い出です。
おそらく今年の飛行機輪行はこれで終了。また来年春から再開します。
3日目の走行距離 9.5㎞ 獲得標高26m
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