決めているわけではないのですが、私の場合、毎年春になると自転車キャンプ旅の道具を軽量化したい気持ちが強くなるようです。
昨年も春にバーナーやシュラフ、チェアなどの軽量化を実行していました。しかし、軽量化っていうのは、やればやるほど、まだ軽量化の余地がある部分が気になりだし、どんどん沼にはまっていくコスパ的には非常にたちが悪い活動です。
そして、今年も3月から5月にかけて、「もっと軽く、もっとコンパクトに」をテーマに、キャンプ道具や自転車のパーツ・装備などいくつか軽量化しましたので、まとめておこうと思います。
最初はキャンプ道具から。
まずは手軽なところでペグハンマーを替えました。今まで使っていたのは、ペグハンマーというキャンプ用のツールでなく小型の両口玄翁(金槌)です。
この玄翁はいろいろ探した末に購入したモノで結構気に入って使っていました。自転車のフレームバッグに入れたかったので、ヘッドが小さくて軽量なペグハンマーを探していたのですが、キャンプ用品のペグハンマーはどれもペグ抜きが付いた大きなヘッドが付いていて、今一つ食指が伸びませんでした。ある日、偶然立ち寄ったホームセンターでこの玄翁を見つけ、探していた理想にかなり近かったので、即購入したものです。全体が小ぶりで軽い割にはヘッドがしっかりしているので楽にペグを打ち込むことができます。

「ペグは落ちている石などを使って打ち込むことができるので、ペグハンマーは持っていかなくても大丈夫」とかよく聞く話ですが、私は持っていきます。私の場合、ほとんどのケースで1日自転車に乗って夕方キャンプ場に到着し設営を行うことになります。その状況ではなるべく楽に素早く設営を済ませたいので、ハンマー代わりの石や硬い木などを探すための時間を節約したいですし、効率よく手早くペグ打ちを済ませてしまいたいのです。そんな状況で、私の今までのペグハンマー(玄能)はかなり完璧な仕事をしてくれましたので、不満があるわけではなかったのですが、ある日ネット通販のサイトでより私の理想に近いムラコの CARAJAS ペグハンマーを見つけてしまいました。


何が素晴らしいかといえば、見てわかる通り、ムラコのペグハンマーのヘッド部分はハンドルの直径と比べて1cmくらいしか太くなく、全体が一本の棒になっている点です。そのため、フレームバッグの中で他の荷物と干渉せずに納まりがとても良く、フレームバッグの容量を非常に効率よく使えるようになります。

重量も236gとこれまで使ってきた玄翁(290g)と比べて54g減。軽すぎてちゃんとペグ打ち込めるかどうか不安になるほどですが、ハンドル部が軽いアルミ製であるのに対してヘッドの部分は重いステンレス鋼の削り出しで作られているため、バランス的にはちゃんとハンマーとしてヘッドの重みを使ったペグの打ち込みが可能です。(実際にキャンプで使ってみても正しく機能してくれました。)ヘッドとハンドルは精密な公差で接続され、アルミ製リベットと金属専用接着剤で固定されています。さらに内部にOリングを組み込むことで、リベットが緩んだ際のヘッドのぐらつきを抑制しているそうです。こういうところでモノとしての完成度が断然違ってきますね。

またハンマーヘッドの先端にはペグ抜きの機能も仕込まれています。
1点だけ気を付けないといけないのは、このハンマーはアルミペグ専用です。鋳鉄製や鍛造ペグなど硬いペグには使用できません。無理に使用するとハンマーヘッドが凹む可能性があります。私のペグはほとんどアルミ製ですので大問題ではないですが、地面が固い場合を想定して、いつも2本程度のチタンペグを持っていきます。もし、チタンペグを使うことになった場合は、慎重に使ってみることにします。
このように製品自体は私の理想にぴったりなのですが、定価4,840円となかなか良いお値段です。が、機能と造りのこだわりにほれぼれしてしまっていたので、それほど時間を置かずに買ってしまいました。
ちなみに、「ムラコ」というブランド名の語感から最初はフランスかスペインの製品かと思っていたのですが、実は「株式会社シンワ」という日本企業の製品です。株式会社シンワ事態は金属切削を専門とする技術企業らしいのですが、その金属切削の技術を活かして2016年からアウトドア用品の企画・製造・販売を行うmuraco事業部を立ち上げたという経緯のようです。

ムラコ CARAJASペグハンマーに交換したことによる重量減54g(+省スペースメリット大)
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